Perfume 翻訳物置き場

自分が翻訳した、Perfume に関する記事の翻訳を置いていきます。意訳も多いので、誤訳等ありましてもご容赦下さい。

Japan Times記事翻訳

 

Japan Timesのインタビュー記事の翻訳です。

原文URL↓

www.japantimes.co.jp

 

-以下翻訳-

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ポーズを決める:Perfumeは米国でのライブを前に、自らのダンスに更なる努力を重ねる。

 

Perfume、コーチェラデビューを前に、ダンスの基礎を確認

 

記:PATRICK ST. MICHEL

 

 15年を超えてなお、Perfumeは自らのキャリアへの新しい挑戦を発見し続けている。今春には、グループはアジアと北米を訪れる、最新の海外ツアーに出発する。だが彼女たちにとっての最大の進歩はこの旅の最後に待ち構える、カリフォルニア州インディオで行われる「Coachella Valley Music and Arts Festival」へ、4月の2週を通して出演することだろう。

 

 「凄く大きな挑戦になると思います」と語ってくれるのは西脇綾香、「あ~ちゃん」という呼び名の方がお馴染みだろう。彼女たちは、自身の所属する芸能事務所、Amuse Inc. の渋谷オフィスで Japan Times の取材に答えてくれた。

 「セットの時間が、多分厳しいのかな?って思ってます。もちろん、私たちのことを知らないお客さんの前でライブするのもですけど」

(*訳者注:原文では「Time of the set」となっています。「Set(舞台装置含めた演出)の時間」、「Set(list)(セットリスト)の時間」、「(自分たちに与えられた)セット(ライブ公演全体を一括りにした表現)の時間(帯)」等と読むことが出来ますが、後半でも最後の表現の意味でSetが使われているので、最後の意味に読み取れながらも全体を包括出来るよう訳してみました。ご指摘あればお願いします)

 

 彼女たちのこの最も注目される音楽フェスへの参戦は、J-POPグループとしては最初となり(X Japanのようなバンドをどう分類するかによって異なるが)、Perfumeに今回与えられた役割は、いわゆる「噛ませ」である。

 しかしこのような逆境こそが、あ~ちゃん、かしゆか樫野有香)、のっち(大本彩乃)の3人がこれまでのキャリアの中で何度も経験して来たことである。

 

 故郷広島の地元のお祭りでU.K.ポップのカバーを歌うところからスタートし、東京に拠点を置いたプロジェクトでは、2000年代半ばにはあわや解散の危機にも直面してきた。

だがそんな状況をJ-POPにおける今世紀最大のグループの一つに成長するまでに巻き返し、海外においても人気を集める数少ないグループとなった。

 そして始まった2019年、3人は更なる新たな道を(音楽でも、その他でも)探し続けている。

 まずは先ほども述べたワールドツアー、2月下旬に上海からスタートし、3月上旬に台湾へと向かい、そこからほぼ4月一杯をかけて北米を廻る。

 彼女たちにとって米国でのライブはツアーの「第3部」に当たるため、その状況に応じて計画が立てられている。

 

 「一番新しいアルバム「Future Pop」の全国ツアーの海外版なので、少しスケールを落とさなきゃいけないんです」とのっち。

 「海外でも同じメッセージとパフォーマンスをお届け出来るようにするにはどうしたらいいか、ずっと考えてます」

 

 過去10年以上にわたって、Perfumeのライブは近年ではRhizomatiksの提供で作り上げられるその最新技術との融合で称賛されてきた。あ~ちゃんは、今ではライブにくる観客からそういった近未来的な装飾を期待されている、と語る。だが、海外公演にそういった演出を持ち込むのは、会場が小さいときなどには実現不可能である。

 

 「だから結局行きつくのって、自分たちのダンスなんです」

 

 だが12月11日に横浜アリーナで行われたライブを見る限り、そこまで「シンプル」な印象は受けない。満員の会場で行われたライブは、レーザーや目の錯覚を利用した洒落たトリック、シンクロしたCGI背景(紅白歌合戦でのパフォーマンスでも用いられたものに似ている)などが用いられていた。

 しかし「Future Pop」ツアーが着目しているものは、3人の動きへとシフトしていた。それはアリーナ規模の最新技術よりも持ち運びが簡単だから、という側面もあるのかも知れない。

 

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光の幻影:Perfumeのレーザー使いは、もはやそのライブの代名詞となっている。

 

 「最初のワールドツアーの時は、日本と海外のお客さんの反応の違いは心配でした」と語るのは水野幹子、Perfumeの振り付けを長く続けて来た振付師で、ファーストネームのみの方が(MIKIKO)有名であろう。

 「でもどこに行ってもお客さんが受け入れてくれて嬉しかったですね。特にアメリカのお客さんに受け入れられたのは嬉しかった。おかげでどんな国でやっても、ライブの内容は変えなくて大丈夫だと自信が持てました」

 MIKIKOによると、現在のツアーのセットはシンプルに作られており、よりメンバー自身の身体的な動きに注目が集まるようになっているという。

 「彼女たちのパフォーマンスの一番楽しい所って、セッティングに関係なく楽しめるところだと思います」

 「どんな場所でも、会場の規模に関係なく楽しんでもらえるものを作りたかったんです」

 

 「すっごく緊張しました」自分たちのダンスに最大の注目が集まるライブに向けた準備について、あ~ちゃんは笑いながら語ってくれた。

 「ひたすら練習しましたね。でも、二人と一緒なら絶対に大丈夫だって分かるんです」

 

 Amuseの事務所には、事務所の40周年を特集した雑誌「BRUTUS」の特別号が飾ってある。

 その中には、10代と思わしきPerfumeの3人が野外で踊っている写真が。ブレイク前の、駐車場やアップルストアの一角で踊っていたころのものである。

 その時期の思い出について質問してみると、3曲のみで組み立てるライブのセットリストを延々と考えていた思い出が返ってくる。

 「お客さんに一緒に踊ってもらって、一番上手い人にステッカー上げてたりしましたね」とのっち。

 「あと長いこと、ステージでマジックショーしとったよね?」と笑いながらかしゆかは振り返る。

 「あ~ちゃんがマジシャンで、のっちが助手で、私がMCやって」

 

 だがそういった下積みの日々も2007年に終わる。メインストリームへと飛び出したPerfumeの陰にいたのは、長年を共にしたプロデューサーの中田ヤスタカの作り出す音楽で、唸るベースライン、フィルターが掛かったボーカル、耳に残るメロディーを取り入れたサウンドで彼女たちを後押しした。

 だが、それと同じぐらい重要だったのが3人のダンススキルで、アイドル音楽界隈でお馴染みだった「不器用な赤ちゃんアヒル」のような踊りからは距離を置き、キレのある正確な動きを重視した踊りで、界隈から一線を画す存在となった。

 MIKIKOによれば、3人のパフォーマンスへの情熱は、彼女が最初に3人と出会った時でさえも、生半可なものではないという。

 

 これがコーチェラ攻略のカギとなるかもしれない。

 

 この場所以外のPerfumeによる北米でのライブでは、ファン達に向けてライブをする3人を見れるだろう。そしてそのファン達の一部は、確実にコーチェラまでやってくる。

だがコーチェラのお得意様であるような観客の大部分はPerfumeの事は全く知らないような人たちばかりで、彼女たちは沢山の「その他大勢」達よりも目立たなければならない。

彼女たち自身がこの挑戦についてよく理解しており、どのようにこの場を制してやろうかと、考えを巡らせ始めている。

 「日本語の挨拶でライブ始めるのってどう思います?」と私に質問をしてきたのはかしゆか。「こう、注目を集めたいんですけど、どうですかね?」と付け加える。

 自分の考えを打ち明けていると(外国語はあんまり効果ないと思います、何か音楽面で無いですか?)、あ~ちゃんも乱入してきた。

 「じゃあ絶叫して見たり、爆音流してみたりするのはインパクトありますかね?」

 「自分たちのパフォーマンスと音楽には自信があるし、私達のことを知らないアメリカのお客さん達にも通用すると思ってるんですよね」とあ~ちゃん

 「コーチェラに出演できるなんて思ってなかったから、もうこれだけで夢が叶ったようなもんじゃないですか!?だから最善を尽くして、思いっきり楽しみたいです!」

 

 

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 都市の夜景:Perfumeのライブではよく、精巧な背景が用いられる

 

 こういった会話こそが、国内での成功にあぐらを掛けるような立場にいるにも関わらず、Perfumeの3人が挑戦を続けてきた証拠である。そしてこういう姿勢は、音楽以外の分野においても変わらない。

 Perfumeはこれまでにもエンタメ業界の他の分野にも挑戦をしてきた(例えばバラエティ番組を持ったりとか)が、近年ではファッションの世界にも「Perfume Closet」のブランド展開などで進出したり、動画共有サイトTikTokを活用したりもしている。

 「変化を恐れちゃいけないし、どんどん違うことをしていかなきゃって。個人での仕事ももっとしなきゃですね」とあ~ちゃんは語る。

 この言葉をきっかけに、一人一人が次にやってみたいことについて話が始まった。

 

 現在雑誌「Casa Brutus」で日本の工芸品についての連載を持っているかしゆかは「日本の伝統工芸とか美術品に特化したお店をオープンしてみたいです。最近一番興味があることなので。今の私って、そういう日本のものを海外にも紹介させていただける立場にいると思うので、この機会を使って「日本って凄いでしょ」って紹介出来ればな、と」

 のっちは「ゆくゆくは個人的に興味がある事を共有出来ればな、とか考えてます」と語る。(「一人っ子なんで、よく一人で行動したりするんですよ。そんでそういうことを誰とも話さなかったり」)

 一方、あ~ちゃんが現在している最大の挑戦はインタビューの途中で現れた。愛犬の「ぽぽたん」がグルーミングの予約を終えて戻り、インタビュー部屋が「カワイイ…、でも何?」的な空気になったのだ。

 「犬用の服を作ってみたいです」とあ~ちゃんが語る中、他の2人はぽぽたんと遊んでいる。

 「大きい服を買ってポポ用に仕立て直したりするんですけど、自分で買う分だけなので」

 

 音楽活動の面では、グループにとって大きな節目となるであろうイベントが少なくとも1つある。

 「2020年にオリンピックが東京で開催されるじゃないですか。エンタメ業界の人たちはみんな参加したい!って準備してると思います」とあ~ちゃん。

 

 「私達ももちろん参加出来たら嬉しいです。そうなれるように技術を磨き続けて、いいパフォーマンスをお届けし続けたいな、と思います」

 

 これも、3人にとって新たな挑戦と言えるだろう。

 

 

 

ワールドツアーと滝?

  今春の北米ツアーは、Perfumeにとって3度目の北米大陸でのライブとなる。前回のツアーでは、3人はアメリカのファーストフードを楽しみ、Pixarのスタジオを訪問し、ホールフーズ・マーケット(自然食品を扱うスーパーマーケットチェーン)に来店したりした。そこで、今年のツアーでライブ以外で楽しみなことについて尋ねてみた。

 

かしゆか

食べ物です!(笑)今回初めて行く場所で有名な食べ物とか全く分からないんですけどね。ダラスとかシアトルとかは行ったことがないので。でも何処に行っても地元の美味しいもの食べるのが大好きなんです!…それが「ピザ」とかでも(笑)それ以外だと、3人で買い物に行きたいですね。

 

あ~ちゃん:

ナイアガラの滝!滝大好きなんです!

 

-なんで滝が好きなんですか?

 

あ~ちゃん:

もう匂いが違うじゃないですか。空気感みたいなのも全然違うし、周りの気温まで下がったり。凄くないですか!?

 

のっち:

五大湖!学生だった時に試験で湖の名前とか勉強して、当時は暗記したりしてました。

 

あ~ちゃん:

えー!それカワイイ!

 

のっち:

だから本物見たいです!

 

-翻訳以上-

 

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