i-D記事翻訳
i-Dのインタビュー記事の翻訳です。
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ー以下翻訳ー
Perfume: 日本における最も実験的な女性グループで在り続けること
コーチェラでのライブを前に彼女たちが語る、最新アルバム「Future Pop」と「kawaii」に寄せなかった理由
ほぼ20年近く、Perfumeは日本が輩出した最も成功したグループで在り続けている。2000年に結成されてから色々な経験を積む中で、グループは一貫して「kawaii」というジャンルの一端を担うことを避け続けてきた。
その代わりに、あ~ちゃん、かしゆか、のっちの3人はスタイル的には(自身のブランドもオープンした位に)尖った方向へ向かい、テクノロジーに重きを置いたライブをするようになった。
最新アルバム「Future Pop」(2018年8月リリース)において、彼女たちは「J-POPの女性グループであることの意味」の限界を引き上げようとしている。このアルバムは正に、Grimesと、Zeddと CHVRCHESが愛し合って子どもを産んだらこういう子が生まれるだろというアルバムとなっている。
そして今、コーチェラでのライブも決まり、3月には二年ぶりのワールドツアーも決定しているPerfumeは、そのツアーにおいて最新技術と生身の人間、演者と観客との関係性に重点を置いたライブをしてくれるはずである。
ツアーに先立ってPerfumeにインタビューを行い、3人がいかにして、J-POPの世界を「尖った音楽」「ファン層」「革新的なテクノロジー」等の面から押し広げて来たのかを訊ねた。
-Perfumeは、どのようにしてJ-POPのシーンを変えてきたと思いますか?
かしゆか:
シンクロでお客さんに楽しんで頂けているところかな、と思います。動きが揃っているからこそ、私たちの個性が見えるみたいなところがあって、それが私たちのライブの楽しい所だと思うんです。お客さんもそういうところを注意して見てくれてます。
あ~ちゃん:
大人数だから決まるダンスもあると思うんですけど、私たちは3人だけなので。人数が限られてるけれども色々変化を漬けられて、表現出来ていることがあるんです。皆もそういうところを私たちのダンスとかパフォーマンスに感じて下さってるのかなって。
-皆さんの目標は米国でも知名度を得ることですか?
かしゆか:
それも目標の一つではあります。でも、アメリカだけじゃなくて、世界中の人たちにPerfumeとかJ-POPを知ってもらって、こんなに面白いことをやってる人達がいるんだよ!っていうのを分かって欲しいです。
-アメリカでファン層を獲得するのに苦戦したことは何ですか?
のっち:
アメリカのファンの方で、日本だったりJ-POPが好きだったりする方達だと、色々検索したりして私達とか日本文化みたいなところに辿り着く方法は色々あると思うんです。でも一番大変なのは、J-POPに興味がある訳でもない大多数の皆さんにも、私達の曲をお届け出来るようになることですよね。そこに関してはもっと頑張らなきゃな、と思います。
かしゆか:
日本でやっている、自分たちのライブパフォーマンスは評価して頂いていると思うんですけど、それをそのままのスケールで海外にまで持っていけていないので、最新のテクノロジーとか演出とかを海外にまでもっていくのが挑戦ですね。
-J-POPの「Kawaii」的な要素から距離を置こうとしている理由は何ですか?
のっち:
アメリカだと日本のアイドルって全部「kawaii」に分類されるかもですよね?
かしゆか:
でも私たちは日本でも「カワイイ」的な方向には行ったことがないし、自分達でもそういうのは合わないよな、って思って来たんです。
あ~ちゃん:
そういう方向とか、特定のジャンルのどれにも合わなかったからこそ、自分たちのジャンルっていうものを築けて、それがブレイクにつながったのかなって思います。
自分たちがこれまでやって来たことを続けてきたことで、皆さんに知って頂けて有名になっていったけど、やってることは変わらなかった。でもやり続けることで皆から応援してもらえるようになりました。
私達がやってることって、「カワイイ」では無いですけど、でも「ロック」でもないと思うんです。シンガーソングライターの方みたいに、曲を作ったりするわけでもないですし。「変わろう」とか「何処かを目指そう」とかしたわけじゃないんですけど、そのおかげで自分たちのジャンルを築けたのかな?と思います。
-最新作でのテクノロジーやファッションとの関わりについてお聞きしていいですか?
あ~ちゃん:
アルバムだと「Fusion」がテクノロジーとのコラボレーションのいい例だと思うんですけど、私達一人一人が別々の国に行って、生でパフォーマンスをしたんです。5Gの回線を使ってダンスのシンクロに挑戦しました。
ファッションの面で言うと、その時に来た衣装も面白くて。生中継中に、私たちの映像が生で切り貼りされて編集されたんです。右手が私で左がかしゆか、胴体と右足がのっちで左足が私、みたいな。その時には色違いの、衣装を見ればだれの体か分かるようにデザインした衣装を着たました。照明も3人で違う色にして、衣装に合うようにしてもらったりして。
衣装のデザインは凄く飾りが多くて非対称な感じで、映像が切り貼りされて一つに編集された時により面白く見えるようになってます。
最新の技術とコラボする時、昔は技術を先に決めて衣装はその次って感じだったんですけど、今は、パフォーマンスをより面白くするために、技術と衣装同時に取り組んでいます。
-エレクトロ・ポップ方面に進もうと思ったきっかけは何ですか?
のっち:プロデューサーと出会ったことですね。当時のマネージャーさんがPerfumeに合いそうなプロデューサーさんを探してて、中田ヤスタカさんとお会いしたんです。中田さんの作るジャンルがエレクトロ・ポップだったので、まぁ当時はテクノと言ってましたけど、そっちの方向に進んだ感じです。凄く相性良かったと思います。
-J-POPアーティストとして、新しく道を切り開いたぞ!と思うところはありますか?
のっち:
多分、アイドルとしてロックフェスに出るようになったのは、私たちが一番最初じゃないかな?と思います。
あ~ちゃん:
J-POPのアイドルグループが武道館でやるようになったのって、私たちの後からじゃないかな?って思うんです。今じゃもうアイドルのテンプレって感じですけど、当時は誰もやってなかった。
当時のウチらのマネージャーさんがロック好きで、「ミュージシャンはライブしてなんぼで、アーティストの価値はライブに何人ファンに来てもらえるかなんじゃ!」って教えてくれたんです。そういう面では他のアイドルさんに影響を与えられてるのかな?
-Future Popの裏テーマについて教えて下さい。
あ~ちゃん:
アルバムに収録されてるのは新曲なんですけど、聞くと何か懐かしい感じになるんです。昔のことを思い起こさせるような音とかメロディーとかが沢山使われてます。
「未来」って聞くと凄く先の事みたいに感じるけど、中田さんから私たちが今やっているジャンルは「Future Pop」っていうジャンルなんだ、って言ってもらったんです。
中田さんが私たちのことを信じて、ここまで導いてくれました。でもアルバムの本当のテーマを知ってるのは中田さんだけです。
のっち:
日本ではメジャーなグループで「Future Pop」の曲をリリースしてる人たちはまだ少なくて、だから中田さんはPerfumeと一緒にこのジャンルに挑戦して、もっとこのジャンルを広げたいって言ってくれました。
-このアルバムをリリースするにあたって影響を受けたアーティストはいますか?
かしゆか:
影響を受けたってわけじゃないですけど、「Troye Sivan」を聴いてました。
あ~ちゃん:
私は「Tom Misch」ですね。
のっち:
「Pentatonix」が私たちの曲をカバーしてライブでもやってくれたんです。すごく感動したし、それ以来ずっとファンです。
ー翻訳終了ー
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